園長のつぶやき No.1

2014年9月1日

これから幼稚園選びをするという方にも、今幼稚園ライフを楽しんでいる方にも、ここでちょっと、「子どもの心に寄り添うとは~」と言うテーマでお話をしたいと思います。

1 子どもの心に寄り添うとは

今回は子どもの心に寄り添ってというテーマですが、さて寄り添うとは何でしょう?国語辞典を調べるとこう書いてあります。「もたれかかるようにそばへ寄る」なるほど身体的にもそうですが、この場合「子どもの心に」寄り添うわけです。

子どもの心に、もたれかかるようにそばに寄るとはどういうことでしょうか?イメージ的には、あまり積極的に干渉しない感じがしますね。そばに寄るわけですから。一心同体みたいにべったりの感じじゃない。ではどんな感じなのか?

私が思うには、子どもに寄り添うということの基本は、簡単に言えば、
1 わが子をしっかりと見つめること
2 わが子の発する信号を受け止めること
そして皆さんのお子さんの年齢にとってはこれにプラスして
3 わが子に安心感を与えること
だと思います。

子どもの心に寄り添うとは、決して子どもに対して何々をしてやるとか、何々を教えるとかそういうことではないと思うのです。ですからあまりこうしなきゃとか、何々しなくちゃなんて気負う必要はないのですね。今は世の中色々な情報が氾濫しています。でもそういったものにとらわれてあせったりする必要はないのですね。今は簡単な、基本的な事だけをしっかりやればいいと思います。

では具体的にどうするか?
まず、わが子をしっかりと見つめること。意外に見ているようで見ていない場合もあるのですね。それから外見や行動、性格以外にも、心を、心の内面をよく見つめてあげて下さい。何が好きで何が嫌い、社交的なのか内気なのか、どういうことが気分よくてどういうことが不快か?接触を好むのかあまりそうではないのか?一人が好きか、わいわいやるのが好きか?人に頼るか、独立心旺盛か?などなど、とにかくいろんなことがありますよね。一度わが子をしっかり見つめ直して、整理してみてもいいかも知れません。

その際大切なことですが、ぜひよいところを多く見つめてあげてください。きっと沢山ありますよね。親が良いところを沢山見つけてあげること、これが子どもの自己肯定感を育てるのに、大変重要になってきます。

それから見つめるということですので、代わって何かをやってやるということでもないし指示してやらせるということでもない。あくまで見つめるのですね。1つのたとえで言うと、わが子の人生にとっては子ども自身がプレーヤーですね。では親は何かと言うとわが子にとってはコーチ、ではないでしょうか?ですから親は子どもの変わりにプレーしてあげることはできないのですね。

次にわが子の発する信号を受け止めること。わが子との日々の係わり合いの中で、子どもが発する信号はそれこそ無数にあります。出来ればそれを丁寧に受け止めてあげていただきたいのです。直接声で言う場合は勿論、態度で出す事もあれば、それこそ目で言う場合もあるでしょう。嬉しいよ信号から悲しいよ信号、おこったよ信号もありますね。結構日々の生活に追われちゃったり、あるいはゆとりがなくなったりすると信号を見おとしがちです。気をつけたいですね。

それから沢山お話をしてあげてください。それによってお子さんが信号を発しやすくなる、あるいは親御さんが信号を受けやすくなるということもあります。そして信号を見極めたうえで、出来るだけ見守ってあげてください。どうしても手を出したくなっちゃうんですけどね。ぐっとこらえてください。

以上にプラスして安心感を与えること。皆さんのお子さんの年代ではこれが重要になってきます。これは、次で詳しく触れます。